ESとCS
今なぜ企業においてESの考え方が必要とされるのでしょうか?
その理由として、人々が“物”ではなく“心”の豊かさを求めるようになっているという点が挙げられます。心の豊かさとは「自分の存在価値が認められ、自らも認めること」、つまり存在欲求を満たすことです。そのために、やりがいのある仕事を通して能力を高め、それをまわりから認めてもらい、自分自身も成長を実感していくという、存在欲求に焦点を当てた非金銭的報酬がもたらされることを、今の時代、社員が求めていると言えます。また、消費者が“商品に込められたコンセプト”に共感して商品を購入するようになったため(自己投影型社会)、作り手・売り手側が明確なコンセプトを表現できるほどの理念・哲学が求められるようになった、という点もあります。商品に会社と社員のおもい(理念・哲学)を載せて一つの作品へと昇華させる、つまり、「商品+コンセプト(会社のおもい、社員のおもい)=ひとつの作品(サービス商品)」という公式を成り立たせることが、「CSを高めたければまずESを高めよ」と言う理由に結びつくのです。