新しい価値を創造するためには自律性の高い社員が必要ですが、単に自律性の高い社員が集まっただけでは強い組織にはなりません。自律性の高い社員が共通の思いを持ち、思いのベクトルが重なって初めて、本当に強い組織になるのです。共創型組織とは、お金が儲かりそうなビジネスモデルから未来が生まれるのではなく、同じ未来を見ているもの同志のつながりから事業が創発していくというビジネスモデルです。組織と社員の間に共通の思いがなければ、社員が自律的に働くことはできません。思いの共有無くして、社員の自律性は実現できないのです。会社の思いに自分の思いが重なったとき、初めて社員は主人公として働くことができ、それこそが従業員満足につながっていくのです。
共創型の組織への組織変革には、かなりの労力と時間が必要となりますが、変革を実現した暁には、強力な競争優位が構築され、持続的成長の原動力となります。
ES組織開発では、価値観の共有を通して、社員が自律的に行動する組織を目指していきます。
知的ワーカーの時代には、「成長実感」「達成感」「社会貢献」等、目には見えない報酬の価値が高まっていきます。これからの時代、仕事はクリエイティブでエキサイティングのものであり、仕事そのものが報酬になるのです。いや、そうなるべきなのです。これからは、金銭的報酬だけでなく、内的報酬(承認報酬、つながり報酬、成長報酬)を見える化し、しっかりと社員に与えることができる仕組みや現場をいかにつくるのかが問われる時代なのです。リーダーシップ、責任、意思決定、思いを共有する仲間、難しい課題へのチャレンジ、学び、成長など、いかに、非金銭的な報酬を与えることができるかが重要になってきます。
「良い人間関係を築いている」「まわりから感謝される仕事をしている」「自分の判断で仕事をしている実感がある」「自分の仕事が世の中の役に立っていると感じる」といったESによる”目には見えない心の報酬”を職場の中に見つけ、自己の成長の糧とできるかどうかが、組織の成長力にも影響が生じます。
クレドづくりやビジョン策定など、ESを軸とした組織づくりを進める上で、個々のメンバーが参画意識をもって取り組んでいるかどうかは、ES向上施策の成果を大きく左右します。
つまり、「上司に言われたから」「社長が発表したから」という受身ではなく、皆が「自分ごと」として取り組めるかどうかが、ESを軸とした組織づくりにはとても重要な要素となってきます。
「自分ごととして取り組む」すなわちそれは、個々のメンバーが主体性をもって取り組むことです。
近年、「大人でも成長する」ということが、「ロバート・キーガン」らの論文でも明らかになりました。子供だけが成長するのでなく、「大人も成長する」ことが分かってきたのです。私自身、「ES組織開発」を実践する過程で、大人も成長するということを学んできました。そして、ここで大切なことは、「大人の成長」は一人では出来ないこと。必ず、周りの環境との出会いや他人の力が必要なのです。
主体性は、自動的に高まるものではありません。一人でも多くの人が参画できる”場”をつくり、その”場”での対話(ダイアログ)を促し、”場”に興味をもつ人たちを増やし、その”場”を継続していくこと。そのプロセスを通して、「自分たちが組織の”目には見えない大切なもの”を創り上げているんだ」「自分たちで未来の経営のストーリーを描いているんだ」という参画意識が醸成され、主体性を高めていくことができます。
そのプロセスを通して、「自分たちが組織の”目には見えない大切なもの”を創り上げているんだ」「自分たちで未来の経営のストーリーを描いているんだ」という参画意識が醸成され、主体性を高めていくことができます。
ES(従業員満足)向上施策を進める上で大切なことは、
「対話(ダイアログ)のある場づくり」と「リーダーシップの機能」です。
そのために、組織開発プログラム「クレボリューション」を導入しています。
参加する皆が未来志向の対話を行なうことができるのが、
「ワールドカフェ」や「つながりインタビュー」です。
自分自身と組織や仕事、地域とのつながりを実感し、それらのつながりを強化するために
どのような一歩を踏み出すべきなのか、「自分ごと」として考えることができます。
ES(従業員満足)向上施策を推進するために必要な要素として、
「サーバントリーダーシップ」という考え方があります。
サーバントとは“奉仕型”、つまり、がんがん前に引っ張る(ワンマン)タイプではなく、
後ろから背中を押したり機会を与えたりして“支える”リーダーシップのことです。
全ての施策はこのサーバント型リーダーシップとワンマン型リーダーシップとを
うまく使い分けながら、組織のメンバーのベクトルをあわせ進むべきビジョンを
明確に示していくことが重要です。
■リーダーとしての内省と気づきを促すコーチングツール『職場の習慣』
竹村健一氏も出演した「ビジネスステーション」のゲストの生き様を紹介するコーナーに出演しました。 |
会社が得するESコーチング&ESマネジメント感動倍増組織のつくりかた |
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