組織には、管理統制をはかりながら事業運営をしていく側面と、互いの人間性を大切に活かし合いながら共に働くコミュニティ的な側面と、両面があります。いまや時代は、効率重視でお金・権限で人を動かすのは限界を迎え、個がつながり合い活かし合いながら課題と向き合い共に参画していく時代へと変化しています。
本書では、採用難やハラスメント対応、メンタル不全対策など、複雑な課題と向き合っていかねばならない中小企業が、個が輝きいきいきとエネルギーを感じるコミュニティ型組織の側面も活かしながら、どのような組織運営をできるのか、人事と組織開発の視点からまとめています。
『コミュニティ経営のすすめ〜あいだのある組織の作りかた』目次
●はじめに〜手触り感ある働き方を取り戻すために
●序章
- コミュニティ経営の実現のために
- 今求められるコミュニティ経営とは
●第1章 コミュニティ経営を実現する組織への変革
- コミュニティ経営実現のために
- 組織の変容の状態に目を向ける
- 個人の働き方が変わる
- 施策・制度をまわす組織の土壌を耕していくための視点
- 人事にまつわるデータから何を見出すか
- 「ハピネス5」による組織の定点チェック
- ネットワーク分析による「つながりの見える化」
●第2章 生命体としての組織への理解
- ピラミッド型組織からサーバント型、そしてコミュニティ型組織への移行
- 「関係性」を理解するための5要素
- 「働き方改革」で生じるひずみ
- 関係性を生み出す共感の場
- ESクレドによる個と組織の価値観の共有
- ESクレド導入により組織に生まれる変化
- クレド導入後の変容プロセス(クレド実践七つの施策)
- 組織の土壌づくりで大切な「四つのステップ」
●第3章 「コミュニティ型」組織の人事制度とは
- 「管理・統制」から「個が尊重される」組織になるために
- 自社の状態を知ったうえで、これからの人事制度を考える
- 自律分散的な組織運営で求められる社員の「あり方」
- メンバーシップ型社員からコミュニティ型社員の時代へ
●第4章 コミュニティ型組織の評価と賃金
- コミュニティ型社員を軸にしたキャリアコース
- コミュニティ型組織の等級基準
- 人事評価を反映させない賃金テーブル
- メンバー全員で決定する評価システム
- 賞与の決定方法
- 昇格の手法
●第5章 多様な働き方のルール
- 「働き方改革」にどう取り組むか
- 同一労働同一賃金のポイント
- 多様な働き方と就業規則作成のポイント
- テレワークルールのポイント
- 副業に関するポイント
- 労働者以外の働き方
●第6章 コミュニティ経営のすすめ〜お金だけではない”目には見えない価値”を大切にする組織運営とは
- 事例1 世界で活躍するものづくり企業が大切にしていること:株式会社スワニー
- 事例2 「評価しない」人事制度の構築へ:アミタホールディングス株式会社
- 事例3 一人ひとりが持っている火種にともしびを当てる:湯河原リトリート ご縁の杜
- 事例4 協同労働で広がる”働く豊かさ”の可能性:労働者協同組合連合会
●おわりに
●あとがきによせて(田原真人氏)
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