株式会社フルバランス 様
※弊社主催パネルディスカッションより抜粋
■創業のときからお付き合いしていますが、弊社の印象は当初と変わりましたか?
当初は、右も左も分からない状態でしたので、手続きを代行してくれる方を探していました。
それが、創業間もない頃のトラブルがきっかけで人事全般をお願いすることになりました。
今でも忘れられないのですが、私がハローワークからあまり考えずに人を雇ってしまったことがありまして、その人がすごい、言い方が正しいか分かんないですけど、クレーマー気質の方で、しかも働かないという状態だったんです。
入って数日でもう全然働かないんだけれども、いろんなお金よこせ。
なんかいろんな法令といいますか、法律にのってれば私はいろんな権利があるから、お金だったりいろんなことをしろみたいなことを言われてしまったんです。
その相談をしたときに、言ってしまえばその一言だけだったのかもしれないんですけれども、「あとは私に任せてください」と言ってくださったのが全てです。
今だったら、様々なことを教えていただいたので、結構いろんな強いことも言えるかもしれませんが、全く知識がない状態でしたので、そのときの一言というのが、他の社会保険労務士の先生とは違ってずっとお付き合いして行きたいと思ったきっかけです。
何か「ここの面は任せてください」というところを、孤立してる社長に言えるということはすごいことだと思いますし、そういうところで長い関係を築けていけるんじゃないかなと思います。
■「人・モノ・金・情報」の経営資源の中で「人」の部分を任せていただいていますが、どのような部分を期待されていますか?
誰でもわかることだと思いますが、売上を作ってくれるのは、やはり「人」なんですね。社長になるまで、他の事に気が向いていたのですが、今は「人」ほど大切で難しい経営資源はないと思っています。
私の会社はプログラムを作っている会社ですが、技術者の数は限られていて、大企業がすごく求人を出すと全く採用ができない状態になってしまうんです。
技術職の場合、給料分の仕事が出来るようになるまでに1年とか、下手すると何年も掛かってしまうことがあるんですが、稼げるようになった途端に独立してしまったり、転職してしまうなど会社への帰属意識がとても低いんです。
だから、今は人事・労務さんにお願いして良かったと思うのは、法律の面や手続きの代行だけではなく、「人」に関するトータルをコンサルティングしていただけると言う点です。
■人事の仕事をどのようにお考えですか?
今では笑い話なんですが、私がサラリーマンをしていた22〜23ぐらいのときに、給料が公認会計士の先生の年収よりも高かった時期があったんです。
でも私は不満で仕方がなかったんですね。
しかも、給料面で不満で仕方がなかったんですよ。
今考えると、ただのバカな話なんですが、会社の給料だったり条件に関して全ての面に納得してなくて、納得してない理由というのが、人事が悪いんだろうとか、社長や人事が評価していないというふうに考えていたからです。
社長になった今、出せる部分は限られているし、中小企業の社長はみんなが思ってることだと思うのですが、もっと稼いでくれたらもっと金は出せると思っています。
でもそこがジャンケンで後に出したか先に出したかみたいなところだと思うんですが、給料を上げたら頑張るよというのと、上がったら給料を上げるよというところのジャンケンが絶対発生してしまって、そこで両方ともが納得いかないまま物事が進んでしまったり、下手するとそのまま社員が辞めてしまったりということもあります。
だからこそ、小難しいシステムではなくて、誰にでも分かる人事の仕組みが必要だと考えていますので、人事・労務さんにお願いした評価システムがとても重宝しています。
■今後、弊社に期待することは何ですか?
繰り返しになってしまいますが、やはり技術職の方は将来独立してしまったり、より条件の良い会社に転職を繰り返すことが多いんです。
かといって中小企業では一人ひとりに破格の条件を提示することはかないませんので、会社への帰属意識を高めるための施策をお願いしたいと思っています。
それから、今の関係がまさにそうなんですが、フラットな立場で人事のことを外から見てくれるっていう体制っていうのはすごいいい体制だと思ってるんですね。
例えばもっと、うちが100人、1,000人となったときは違うかもしれないですけれども、今のうちの規模でいうと、外からの立場でいいことも悪いことも言ってくださるというか、一般論ではなくて、うちの状況が分かっている人が、外部からいろんな意見やアドバイスをくださるという関係を維持したいと思っています。